〜「沈黙の臓器」と呼ばれる理由と早期発見の重要性〜
肝臓病とはどんな病気?

肝臓は、体の中でも特に重要な働きを担う臓器で、
- 栄養の代謝
- 解毒作用(有害物質の分解)
- 胆汁の生成
- エネルギーの貯蔵
など、生命を維持するうえで欠かせない役割を担っています。
しかし、肝臓はダメージを受けても症状が現れにくく、気づかないうちに病気が進行することが多い臓器です。
このため肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれています。
主な肝臓病の種類
肝臓病にはさまざまな種類があり、原因や進行度によって分類されます。
■ 脂肪肝
肝臓に脂肪が蓄積した状態で、近年増加しています。
肥満・運動不足・偏った食生活が主な原因です。
■ アルコール性肝障害
長期間の飲酒により肝臓に負担がかかり、炎症や損傷が生じる状態です。
■ 肝炎(B型・C型など)
ウイルス感染によって肝臓に炎症が起こる病気です。
慢性化すると、肝硬変や肝がんへ進行することがあります。
■ 肝硬変
慢性的な肝臓の炎症によって、肝臓が硬くなる状態です。肝機能が低下し、さまざまな合併症を引き起こします。
■ 肝がん
肝炎や肝硬変などの慢性肝疾患を背景に発症することが多い病気です。
肝臓病の初期症状

肝臓病は、初期には自覚症状がほとんどありません。
進行すると、次のような症状があらわれることがあります。
- 倦怠感(だるさ)
- 食欲不振
- 吐き気
- 黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)
- 腹部の張り
しかし、これらの症状が出た頃には、すでに病気が進行していることも少なくありません。
肝臓病の原因

肝臓病の原因はさまざまですが、主に以下が挙げられます。
- 過度な飲酒
- 肥満・内臓脂肪の増加
- 糖尿病などの生活習慣病
- ウイルス感染(B型・C型肝炎)
- 薬剤やサプリメントの影響
特に近年では、生活習慣に起因する「脂肪肝(MASLD)」が増加しています。
肝臓病と生活習慣の関係
肝臓病は、糖尿病や高血圧などと同様に、生活習慣と深く関係する病気です。
- 食べ過ぎや脂質の多い食事
- 運動不足
- ストレス
- 飲酒習慣
といった要因が重なることで、肝臓への負担が蓄積します。
特に脂肪肝は自覚症状がなく、健康診断で初めて指摘されるケースが多く見られます。
早期発見の重要性
肝臓病は、早期の段階であれば改善や進行抑制が可能です。

- 食生活の改善
- 運動習慣の見直し
- 飲酒量のコントロール
によって、肝臓への負担を軽減できます。
しかし、進行すると・肝硬変・肝がんといった重篤な状態につながるリスクがあります。
そのため、
・健康診断での肝機能チェック(AST・ALTなど)
・異常値があれば早めに精密検査
を行うことが重要です。
消化器との関係
肝臓は消化器の一部であり、消化機能とも密接に関係しています。
肝機能が低下すると、
- 消化不良
- 食欲低下
- 栄養吸収の低下
などが起こることがあります。
また、慢性的な肝臓病がある方は、消化管の病気にも注意が必要です。
特に、
・消化管出血・大腸ポリープ・消化器がん
などのリスク管理として、内視鏡検査による定期的なチェックが重要になります。
内視鏡検査では、消化管の状態を直接確認し、早期の病変発見や必要な処置を行うことが可能です。
予防と日常生活のポイント
肝臓病を予防するためには、日常生活の見直しが大切です。
■ 食事
・バランスのよい食事
・脂質や糖質の過剰摂取を控える
・適切なカロリー管理
■ 運動
・ウォーキングなどの軽い運動を継続
・内臓脂肪を減らすことが重要
■ 飲酒習慣
・適量を守る
・休肝日を設ける
■ 定期的な検査
・血液検査による肝機能チェック
・必要に応じた画像検査や内視鏡検査

お酒をよく飲む方へ
日常的にお酒を飲む習慣がある方は、肝臓への負担が知らないうちに蓄積している可能性があります。
特に、
- 毎日飲むのが当たり前になっている
- 量が増えてきている
- 休肝日がほとんどない

といった方は注意が必要です。
アルコールによる肝臓のダメージは、初期にはほとんど症状が現れません。
気づいたときには脂肪肝や肝炎が進行していることもあります。
肝臓を守るためには、
- 飲酒量を適切にコントロールする
- 週に2日以上の休肝日を設ける
- 定期的に肝機能をチェックする
ことが大切です。
「まだ大丈夫」と思っている段階での意識が、将来の健康を大きく左右します。
まとめ
肝臓病は、症状が出にくいまま進行することが多く、気づいたときには重症化しているケースもあります。
・自覚症状がなくても定期的な検査
・生活習慣の見直し
・早期発見・早期対応
が、健康を守るうえで非常に重要です。
当院では、肝臓に関するご相談や生活習慣病の管理に加え、必要に応じた精密検査(内視鏡検査など)にも対応しています。
健康診断の結果や体調に不安がある方は、お気軽にご相談ください。
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